極めれば水・火

四柱推命は「極めれば水火」だと書いてた本があったような記憶がありますが

「火」と「水」は、命式のバランスを考える上で鍵となる五行です。

夏(巳午未)月に生まれて旺火の勢いが止まらない炎上型の命式
冬(亥子丑)月に生まれて旺水の勢いが止まらない氷結型の命式

あまりにも「火」が強すぎる、「水」が強すぎるは
命式を大きく傾ける原因になり、是正するのは難しいことも。
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陰陽五行説によると、
「太極」から「陰陽」が分かれ「四象」が生じるのですが
それが「木・火・金・水」の4つです。

陽の陽(太陽=陽の極み)にあたるのが「火」であり
明るく輝いて光と熱を発して上昇する性質

陰の陰(太陰=陰の極み)にあたるのが「水」であり
冷たく沈んで下へ下へと流れ落ちる性質
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よって、男は陽、女は陰であるから
「火」が能動で男性的、「水」が受身で女性的となるわけです。

火多い命式は、活動的・積極的・能動的になり
燃える火のようなエネルギッシュさを持ちます。
激しく燃え上がる火のように、感情的に激昂しやすく
「怒り」「焦り」の制御が難しい性格になります。

水多い命式は、受動的・消極的・内向的になり
悲観的になったり鬱々と萎縮した性格になりやすく
考え深くはなりますが積極性や覇気はありません。
ネクラで非建設的な思考ばかりを堂々巡りして鬱になるのです。

水が多い女性は、女性的で受身であり
頼りになる男性(火)を求める人であり
身旺であっても1人で自立して生きていく人ではありません。

最近、松居一代やトランプ大統領など
「怒り」を自制できず爆発させる人が世間を騒がせていますが
たいてい「旺火炎上型」の命式ですね。

木と火が多い命式は、木火炎上型
一瞬でパッと燃え上がってしまう「瞬間湯沸かし器」型
ちょっとしたことで「すぐに切れる」気分屋がこのタイプ

火と土が多い命式は、火山噴火型
土にフタをされて怒りのマグマが内に溜まって
ある時に大爆発してしばらくは噴火し続けるタイプ

木火型は「単発瞬間タイプ」で気分が変わりやすいが
火土型は「怒気持続タイプ」で熱が篭って冷めにくい。
トランプの命式は両方の要素を併せ持っています。

このような「火が多すぎる人」「水が多すぎる人」は
いきなり正反対の「火や水」を急に持ってこれません。

大運で「壬子/癸亥」「丙午/丁巳」の水火の専旺干支が来ると
「水火の劇沖」「水火の沖動」を起します。

高温の天ぷら油に急に「水」を入れたら「爆発」します。
まず冷まして温度を下げる冷却剤(緩衝役)が必要です。
それが「庚金」の役割です。

逆に、低温すぎて凍結しているところに旺火は使えません。
ドライアイスや液体窒素を「火」であぶったら爆発します。
これも少しずつ暖めて温度を上げる緩衝役が必要です。
それが「甲木」の役割です。

つまり、温度を下げる庚金、温度を上げる甲木が
ゆるやかに温度を調節する働きを持っていて

旺火・旺水になっている命式において
「水火の劇沖」が発生することを未然に防ぐわけです。

原命式で、甲(寅卯)庚(申酉)が天地に通根していれば
たとえ大運で「壬子・癸亥」「丙午・丁巳」が来ても
「水火の劇沖」は起こりにくいということです。

夏の旺火には「庚金」、冬の旺水には「甲木」は
緩衝役となって水火劇沖を防ぐ作用もあるのです。

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by astro_suimei | 2018-03-23 22:33 | 四柱推命の基本理論 | Comments(0)

剋せる土、剋せない土

五行の関係では「木剋土」(木は土を剋して弱めることができる)とあります。

しかし、実際には、木が剋すことができる土と、剋すことが難しい土があり、いつでも「木剋土」が成立するわけではありません。
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剋せるか剋せないかの境界線は、土自体に水分が含まれているかどうか、あるいは、土の近くに水の干支が存在しているかどうか?にあります。

土には「燥土」と「湿土」の違いがあります。
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戊土、未、戌 は 水を含まない乾燥した土で「燥土」
己土、丑、辰、は 水を含んだ柔らかい土で「湿土」

甲木にとって、剋しやすい土は「湿土」であり、水を含まず硬い岩盤のような戊土や戌はそのままでは剋することが難しい土なのです。

よって、命式や大運にある「戊土を剋す」ためには、大量の水が必要になります。命式内に亥子や壬癸があるか、大運で水の干支が巡って来ないことには、硬い岩盤を柔らかくして木の根を伸ばすことはできません。

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by astro_suimei | 2017-11-05 22:27 | 四柱推命の基本理論 | Comments(0)

命式の構造

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【月干(月柱天干)= 社会運・対人運】

月干は命式の中央にあって、日干の隣にあって全体に多大な影響力を及ぼすポジションです。

ここにある天干は、その人が社会や他人と接する時の最初の顔となり、その人の対人運や社会運を示しています。
(西洋占星術で言うところの上昇宮/アセンダントのようなものです)

月干に用神・喜神がある人は、他人から良い印象をもたれやすく、良い評価をされて対人関係や社会運が良好となりやすいのです。

また、ここは「父親」のありようを暗示する場所でもあり、本人に対して父親が良い働きをしているのかどうかが分かります。 


<日支(日柱地支)= 配偶者縁>

日柱の地支は「配偶縁」つまり結婚後に伴侶が助けになるかどうか?を示している場所で、別名「夫妻宮」とも言います。

ここに用神・喜神があれば、結婚した相手(夫・妻)からの運勢上の助けを得る可能性が高いとみます。

命式内のほかのどこにも用神が付いておらず、日支にしか用神が取れない場合は、結婚した配偶者に頼って開運を待つ人生になりがちです。


<天干は表の顔、地支は裏の顔>

また、天干は誰もが目にするであろう「表の顔」を現し(=その人が社会で活動する際に、他人が見ることができる部分)

地支は隠れているその人の内面性「思考回路・心理・潜在意識」を示しています。

天干に並んでいる星と、地支に並んでいる星がまったく違っている場合には、その人は「表の顔」と「裏の顔」に大きなズレがあり、ふだん社会生活においてみんなが目にして確認できる外的な振舞い方(言動)と、その人の本音の心理や考えに相当な落差があることを示しています。

例えば、日干が戊土で、天干には甲木が並び、地支には申酉が並んでいれば、天干は旺木(官殺)なのに、地支は旺金(食傷)になります。

乙戊甲甲
酉午申申

この場合は、ふだんの社会生活上は真面目で従順な言動をしやすく、勤勉で誠実な人という印象を与えるのですが、本人自身の人間性としては常に周囲への批判心や不平不満が強く、他人に対する攻撃心を内に押し込めている人と言えるのです。

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by astro_suimei | 2017-11-05 22:09 | 四柱推命の基本理論 | Comments(1)

特殊格について -格局論-

極端に五行の偏りが激しすぎる場合均衡に戻すことを断念して、偏固した五行の勢いに身を任せる他はないと考える「きわめて例外的な命式」=「特殊格」(外格)が存在しています。

「内格」と呼ばれる一般的な命式(99.5%ぐらい)は、命式の偏りの原因となっている五行が悪神・忌神であり、均衡に戻す働きをする五行十干を「用神」と定めて吉凶と改善方法を考えるわけですが、

特殊格は全く正反対で、偏っている五行が旺じれば旺じるほど吉(=専旺用神)、偏っている五行と剋になる五行(=破神)が来るとかえって大荒れ(破格)になるので恐れるという例外的な判断をします。
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特殊な格局には、大きく分けて2つのグループがあります。

1つ目は、日干が極端に強すぎて、命式内に日干を弱めバランスを取ってくれる要素が皆無であるもので「強旺格」と呼ばれます。

要するにあり得ないぐらいの身旺の極みになっている命式のことです。



①日干が極旺すぎてバランスが取れない特殊格

五行ごとに呼び方があり、木ならば「曲直格」、火ならば「炎上格」、土ならば「稼穡格」、金ならば「従革格」、水ならば「潤下格」という別名(一行得気格)でも呼ばれます。

「特殊格」にはきわめて「厳格な成立条件」があり、それを少しでも満たさなければ「特殊格」として成立しません

すべての「特殊格に共通する条件」は、月支と同気の五行だけが異常に多くて強すぎる(尋常じゃなく数が多い)ということです。ちょっと偏っているねというぐらいの程度では「特殊格」にはなりません。

【強旺格の成立条件】

(1)日干が月令を得ている=月支に通根している

(2)同一五行の旺気の支(子亥/寅卯/午巳/酉申)が3つ以上ズラリと並んでいる
 ⇒ 辰や戌といった雑気の支が多い(or 辰月や戌月生まれの)命式はこの条件を満たしません。

(3)日干以外の天干にも「陽干の比劫」が重々している

(4)日干と剋になる「財星・官殺」が皆無である

(5)1個ぐらいの印星もしくは食傷があっても妨げにならない

強旺格がきちんと成立している場合には、偏った内格の場合とは違って、性格的・人間的な悪さはほとんど出てきません。非常に円満でみんなに慕われるような人柄になりやすいようです。

しかし、自負心や理想が高く、自分の思い、自分の欲望実現にどこまでもストレートに生きていく人です。

特殊格における悪神/用神の定め方は、内格と真逆になります。

・極端に旺じている五行を「旺神」と呼び、
・旺神を強めるか、旺神から漏らされて生じる五行 を「喜神」とし
・「旺神」と剋の関係になる五行、旺神を剋す(逆らう)五行を「破神」と呼び恐れます。

後天運(大運)で「破神」の五行が巡ってきた途端に「破格」してしまって運勢が大荒れ(急降下)になります。

日干を強める五行が「用神」となるわけですから、自分の思うがままに、周囲の目や人のことを気にしないで自己実現だけを追いかけていくほうが幸運になれるというのが強旺格の専旺用神の考え方です。強旺格が完全に成立しているならば、下手に周囲の目を気にしたり、他人に配慮したりを考え始めると、かえって混乱してしまうようです。

あらゆる特殊格に共通することですが「大運の巡り」に特徴があって、

(1)幼少期~青年期ぐらいの大運第1運~第2運が極端に良くて、大富豪のセレブ家庭で育っていたり、非常な幸運に恵まれている。

(2)運勢の波が極端に激しく、誰もが羨むセレブ環境だったのが、ある一夜にして、親の事業破産等が発生し地獄を見るような激烈なアップダウンを経験する。

という点にだいたい共通性があります。

幼少期~青年期あたりの過去を振り返ってみて大変苦労した(または、ごく人並みだった)ということであれば、特殊格は成立しておらず普通内格の範疇だと考えて構わないわけです。



② 日干が極弱で、日干を捨てるしかない特殊格

特殊格のもう1つのグループは、日干が極端に弱く食傷、財星、官殺いずれか「1種類の五行」だけで構成されている命式=「従格」

もしくは、日干が干合によって「別の五行」に変化してしまう命式=「化気格」です。

日干があまりにも弱すぎて、他の五行が異常に強くて偏っているので、もはや日干(主催者)の役割を棄てて、旺じている五行の勢いに身を任せるしかないという格局です。

「従格」は「3つのタイプ」があり、食傷しか存在しない「従児格」、財星しか存在しない「従財格」、官殺しか存在しない「従殺格」です。

また、干合によって日干の五行自体が変化する「化気格」は、変化する五行それぞれに「化木格」「化火格」「化土格」「化金格」「化水格」の5つがあります。

【従格の成立条件】

(1)日干が無根である

(2)日干を助ける「比劫」や「印星」が存在しない

(3)「月支の五行」ばかりが重々して天干地支に旺過している
 ⇒ 月支が戌辰だったり、戌辰が多い場合は特殊格になりません

(4)旺神を漏らして生じる五行が1つぐらいあっても成立を邪魔しない

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上の命式は「従児格」のサンプルですが、日干癸水が通根できる地支はなく無根であり、日干を助ける壬癸の比劫や、庚辛申酉の印星の金も皆無です。

月支「寅」の木行だけが異常に多くて地支は寅卯で埋め尽くされ
天干にも2つ以上の甲木があります。
このぐらいまで偏り切ってなければ「従児格」として成立しません。

日干が産んで生じる食傷=こども(児)の勢いが極端に強いため、日干の働きを放棄して、食傷の旺神に従うのです。

この命式の場合、大運「第3運」(丁巳)までは、旺神を強める木、旺神を漏らす火が続くので「わが世の春」を謳歌する幸運が続きます。

しかし、第4運(戊午)で土が来ると雲行きは少し怪しくなります。

さらに、「庚申」の大運になると、金剋木で旺神に逆らう「破神」が到来することになって完全に「破格」となります。

王侯貴族のような身分だったのが、スラム街の乞食に成り下がるぐらいの運勢の急降下・大波乱が発生します。

このように大運の最初の方だけが「尋常じゃない幸運続き」に恵まれるが、たいてい第3運以降のどこかで「破神」が巡って破格することが多いのが全ての「特殊格に共通する特徴」です。

ただし、例外的に大運の巡りがラッキーな人だと、第6運ぐらいまでずっと幸運が続く場合もあります。(←従財格の場合に多い)

「特殊格」は滅多に成立するものじゃなくて、その成立条件は非常に厳しく、全人口の0.2%いるかどうかの存在割合だと言われていて、私も実際に身近な知人で「特殊格」として完全に成立している人は今まで会ったことがありません。プロ鑑定士さんから聞いた話でも、何千人と鑑定してきて5人未満だったと聞きました。

そうした中でも「化気格」は非常に稀な命式でまずもってお目に掛かることはありません。存在比率は0.02%未満ではないかと思います。

遭遇率としては、1000人無作為に鑑定してようやく1人ぐらい「強旺格」か「従児・従財・従殺格」の人がいたり、10000人鑑定してようやく1人ぐらい「化気格」の人に出会うぐらいの確率です。

【化気格の成立条件】

(1)日干が無根である

(2)日干を助ける「比劫」や「印星」が存在しない

(3)「月支の五行」ばかりが重々して天干地支に旺過している
  その「最強の五行」が「干合して化す五行」と一致している
 ⇒ 月支が戌辰だったり、戌辰が多い場合は特殊格になりません

 ※ 夏月(巳午未)の場合、天干に丙丁が多いのか?天干に戊己が多いのか?によって、
   地支(巳午未)の働きが「火」なのか「土」なのかが変わってきます。

(4)旺神を漏らして生じる五行が1つぐらいあっても成立を邪魔しない
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上の「化水格」の場合は、子月で亥や辰と局・方を結び、天干にも壬水が大過して「水」ばかりが旺過しているので、丙辛の干合は「化水」の条件を満たし、丙⇒壬、辛⇒癸に変化します



【従児格】の特徴は、食傷が旺じるため、非凡な才能や人が真似できない技術を発揮される人が多く、天才芸術家などに多く見られます。

自分のこだわり、表現したいと思う芸術的世界観、特殊なテクニックで築き上げる世界に没頭して生きていくのが彼らの生き方です。

【従財格】の特徴は、非常にお人好しで周りのニーズに応えることに長けている点です。

人に合わせてニーズを満たすように尽くすような生き方をします。多くの人から愛され人気を博して、巨万の富を手にします。

【従殺格】の特徴は、官星が旺じるため、若くして絶大な名誉や名声を手に入れることです。

多くの人から理想的人間と思われて尊い美しい姿として幸運期を生きていきます。彼らは自分を棄てて公共の利益のために身を捧げるような生き方を歩みがちです。

これら特殊格の多くは、良い運期だけを長く(30年以上も続けて)巡ることは珍しい

だいたい大運の第3運~第5運ぐらいで「旺気に逆らう破神の五行」が後天運で巡って来て「破格」となり急激に環境が崩れることが多い。

芸能アイドルや社長令嬢などに多く見られる事例です。SMAPの木村拓也は「従財格」でしたが、最近になって「破格」した途端に「SMAP解散」が発生しているようです。

運勢のアップダウンがジェットコースター並みに急変して天国と地獄を行ったり来りするのが「特殊格」の特徴。いわば本人の意思とは無関係に、制御不能な運命の激流に翻弄されることになります。

従児格の場合は、破格した途端にそれまでの卓越した才能や技術を失ってしまいます。才能や技術を喪失することによって運命の清算をすることになります。

従財格の場合は、破格した途端にそれまでの巨万の富を一夜にして失うことになります。財を奪われ、財によって運命の清算をすることになります。(従財格や従児格の場合には本人自身の生命に危険が直結することはありません)

従殺格の場合は、破格した途端に、本人自身の健康が脅かされます難病や不治の病が発覚して自分の命を失うことでそれまでの運命の清算をすることになります。従殺格は非常に恐ろしい特殊格と言えます。

このように、従格というのは、破格するまでの間は、誰もが羨むような尋常でない幸運(才能/財産/名誉)を享受するのですが、

破格した途端にそれまでの運勢との帳尻を合わさせる(プラスマイナスの清算をする)ために、それまで享受してきたものをごっそりと失うことになるのです。

どんなに偏っていたとしても「内格」であれば本人の自覚と努力次第では自力開運が可能なのだから、その方がベターかなぁと私は思います。

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by astro_suimei | 2017-11-01 00:12 | 四柱推命の基本理論 | Comments(20)

後天運(大運・年運)について

命式は、その人の持って生まれた言動の傾向性、性格、運勢傾向を示す「遺伝子」のようなものです。しかし、命式だけを見ていても実際の具体的なことは分かりません。

大運や年運という後天運からの刺激・触発を受けて、命式との間で化学反応が起こるようにして、様々な変化が起きてきます。


<大運>
10年ごとに区切られる後天運で、命式の月柱から延長された干支になります。

つまり、命式の一部と言ってもよく、その個人にオリジナルの後天運を示します。

月支が「午」の人は生まれた時点の命式の季節は「夏」ですが、大運が「未⇒申⇒酉⇒戌⇒亥」と変化して行くことによって、命式の季節が「秋から冬」へと移動していくような変化が起こります。(春夏秋冬と順に回る場合と、春冬秋夏と逆に回る場合の2通りがあります)

月支は「季節」を示し他の支の3倍以上の力量を持っていたように、大運も「支」が決定的な支配力を持っています

大運支は「月支」と同等もしくはそれ以上の力量を持っていると理解すべきです。

ということは、その大運の期間の良し悪しは「支」の働きを見ればおおよその予測ができます。

大運は、前半の5年弱は大運天干が先に発動しやすく、後半の5年は大運支の方が中心に作用します。

天干と地支には発動速度に違いがあって、天干は早く、地支はゆっくりと作用するからです。

大運の10年間には、天干の作用によってキッカケとなる事象が起された後、その結果・帰結は「支」の作用によって決まる、と言えます。

このように、命式の季節を一変させるような変化を起すのが「大運」で、命式に大きな力量の変化を生じさせます(=力量論)

さらに、十干と十二支の特殊法則もあって、三合会局、方合、七沖、干合、が発生することで、それまで何の影響も及ぼさなかったもの(閑神)が急に力量を得て作用を始めたり、悪神や用神が強くなったり弱くなったり、日干の力量が強くなったり弱くなったり、という大きな変化が起こります。

例えば、庚寅という大運には、最初の4~5年は庚金が先に作用をして、後半の5~6年は寅木が大きな影響を及ぼします。庚金が先に発動してキッカケとなる現象を起こします。その後、寅木がその事象の結果・帰結をもたらします。

ただし、庚申のような専旺干支(同一五行)の場合は、10年間ずっと同じ五行(金)が支配すると考えます。

ちなみに、大運の区切りは0歳~9歳まで違いがありますが、これは立運計算というもので算定されています。現在は命式自動生成のアプリやソフトがあるので、特にカラクリを知らなくても勝手に計算してくれます。(詳しくは、生まれ日から節入日までの日数を割って算出しています)

実際には、0.8ヶ月、3.5ヶ月という端数があるので、大運の厳密な区切りの年令には誤差を含んでいます。実際には、21才と8ヶ月とか、46才と3ヶ月という風になっています。


<年運>
これに対して、毎年の干支(2017年は丁酉、2018年は戊戌)は、大運とは違って、万人に等しく訪れる「公のもの」です。

年運については、天干も地支も同等の力量です。どちらがどのように作用するかは、個々人の命式や大運との相互作用によって決まります。

なので、おなじ年運であっても、人(命式)によって、吉にもなれば凶にもなる違いが発生するわけです。

このように、大運・年運といった後天運との関係を読み解くことは、四柱推命において鑑定の基本です。

たまに、命式だけを見て「大運」を見ないで吉凶云々いう占い師がいますが、こういう輩は「エセ四柱推命」にすぎません。

さらに、一柱(日柱)だけで云々言っている人(日柱が庚申だからどうこう等)がいますが、こんなものは論外です。

四柱推命の鑑定は、命式の1部分だけを見ていても仕方がないのです。命式全体の力量関係、大運によって引き起こされる力量関係の変化が分からなければ、何も正しいことは判断できません。

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by astro_suimei | 2017-10-25 21:12 | 四柱推命の基本理論 | Comments(0)

五行と十干とは?

四柱推命の基本である「五行」と「十干」について

五行は、木・火・土・金・水
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さらにそれぞれが「生じる関係」と「剋す関係」があります。

少しだけ補足すると、「土生金」は地中に鉱脈が形成されるイメージ。
「金生水」は深山の地下鉱脈が水源となって大河の源流が生まれるイメージ、もしくは、キンキンに冷えた金属の表面に結露した水ができるイメージです。

「剋」というと悪いイメージがありますが、剋とは暴走を防ぐためにブレーキをかける役割といってもいいです。

十干には剋されることを必要とするものと、剋されることを嫌うもの、に大きく分かれます。

丙火、戊土、庚金、壬水など多くの陽干は適度に剋されることによってむしろ成長発展しますが、乙木、丁火、辛金、癸水など多くの陰干は剋されることを嫌います。
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五行にはそれぞれが管轄する方位、季節、性質、身体器官などが割り当てられています。

色彩でいうと、木=緑~青、火=、土=黄~茶、金=白~銀、水=黒、になります。
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儒教の徳目論を取り入れて、木=仁(優しさ)、火=礼(華やかな文化性)、土=信(誠実)、金=義(判断力)、水=智(思慮)の性状が割り当てられています。

生まれた日の五行十干が理想的な状態にあれば、
木は 仁愛が豊かな慈しみ深い人、
火は 華やか積極的で文化的な人、
土は 多くの人から信頼される誠実な人、
金は 判断力や決断力に優れた切れ者、
水は 深い思慮のある知恵ある人、になるとされています。
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五行はさらに陰陽に分かれて10種類に分類されます。これが「十干」(じっかん)

木は、陽の木(甲 きのえ)と 陰の木(乙 きのと)
火は、陽の火(丙 ひのえ)と 陰の火(丁 ひのと)
土は、陽の土(戊 つちのえ)と 陰の土(己 つちのと)
金は、陽の金(庚 かのえ)と 陰の金(辛 かのと)
水は、陽の水(壬 みずのえ)と 陰の水(癸 みずのと)
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四柱推命では、生まれた日の十干(日柱天干=日干)をその人自身を示すものと考えます。

十干それぞれに性質が異なり、どの季節に生まれているかによって、例えば、同じ戊土の山でも、春山、夏山、秋山、冬山ではそれぞれの性質は異なってきます。

<甲> は「大きな自立している樹木」
<乙> は「つる性の草花」

<丙> は「熱と光を放つ太陽」
<丁> は「薪や燃料を必要とする人工の灯火」

<戊> は「大きな岩・山岳」
<己> は「柔らかい田園の土」

<庚> は「掘り出された鉄鋼、刀剣や斧」
<辛> は「宝石や貴金属」

<壬> は「流れて止まらない海や川」
<癸> は「飲料水になる雨や小さな泉」

あなたの日干はどの十干でしょうか?

四柱推命・精密命式作成

↑のサイトでは、自分の命式を自動で生成することができます。ただし、依拠している理論が間違っていて、五行の力量判定などの解釈は間違っているところが多々あります。あくまで命式(四柱の干支)を出すだけに使ってください。出生時刻を0時で取ると、出生地によっては前日に判定される場合があるので、時刻不明な場合は、明け方6時ぐらいにしておけばよいかと思います。

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by astro_suimei | 2017-10-21 20:52 | 四柱推命の基本理論 | Comments(0)

四柱推命における疾病論

四柱推命では健康運をどう見るのか?というお話を書いておきませう。

私たちが病院でお世話になっているのは「西洋医学」の方法論なのですが、四柱推命は古代中国の産物なので「東洋医学」(漢方学)の枠組みで健康運を見ます。
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五行の偏りに応じて、多すぎる五行、剋されて弱くなりすぎる五行、のいずれかに関連して病気が発生するというのが基本的な考え方のようです。

また、五行の偏りは、その人の味覚や食習慣の嗜好にも影響を及ぼすので、塩辛いもの(水性)を好む、辛いもの(火性)を好む、脂っこい濃いものや甘いもの(土性)を好む、酸っぱいもの(木性)を好む、といった傾向性が出てきやすい、とも言われています。
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木=肝臓・神経・頭部火=心臓土=胃・脾臓金=肺・腸・骨水=腎臓・血液・子宮というふうに、それぞれの五行が深く関わっている部位があって、強くなりすぎたり、弱くなりすぎたりしてバランスが崩れると、その領域に不具合が出て疾病になる、という見方をしています。

メンタル面の病気(ノイローゼや鬱などの感情障害)については、たいていは「木性の大過・傷み」による場合が多いのですが、

火が多すぎて木が燃え尽きてしまう(焚木)、水が多すぎて木が腐ったり流されたりする(浮木)、金が多すぎて切り刻まれる(倒木)、水が枯れてしまうのに土が多すぎて反剋を受けて木が傷む(折木)といった事例があります。

「焚木」は感情の爆発を抑制できないヒステリー型、「浮木」は不安や悲観による鬱病、「倒木/折木」は思うようにならない環境に神経を痛めてのノイローゼになります。

それ以外にも、水と火が勢力的にぶつかって相剋するような命式や大運を「水火劇沖」と言って、高血圧や循環器系の急病(心疾患)を起しやすいと見たり、

壬水と己土が混ざって泥水になることを「混土濁壬と言い、血液が濁る糖尿病・高コレステロール・高脂血症による血管障害になりやすい、と見たりします。

ガンについては、土が重々になって胃ガンや皮膚がんになる場合と、金気が強くなりすぎて肺・腸・骨にガンができる場合と、いくつかの仮説があるようです。

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それ以外にも、申酉金によって甲乙木が剋を受ける場合は、交通事故、頭部神経への傷害に注意するとか、

丙丁火が旺じて木星が燃え上がるような命式では火事に注意が必要であったり、
壬水が氾濫する場合には水難事故にも注意が必要になります。

後天運(大運)をみればある程度は予測ができることも多いので、あらかじめそうしたリスクの高い運気に入る前に、よく養生してきちんと「検診」を受けて大事に至らないように、と注意を促すこともあります。

とは言え、すでに病気が発症して医療機関で治療を受けている場合には、専門医の診断や治療に従ってください

例外的に、リウマチ、婦人病などの不定愁訴のような症状の場合に、西洋薬では効き目がキツすぎて副作用が大きすぎるから、漢方薬や針灸のようなソフトな治療に切り替えることをお奨めする場合もあるようです。

金水の星が多すぎて命式が寒冷に傾きすぎる場合には、症状を緩和するために「温熱療法」をお奨めすることもあるようです。

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by astro_suimei | 2017-10-20 20:53 | 四柱推命の基本理論 | Comments(0)

四柱推命とは

そもそも四柱推命って何なの?ってとこから書いておきませう。

占いにもいろいろ種類があって、生年月日(暦)をもとに占うものとして、

東洋占では「四柱推命」(台湾・香港名:子平・先天八字)や「紫微斗数」(しびとすう)が代表で、西洋では「西洋占星術」(ホロスコープ)が有名です。

私は3つとも使用してますが、紫微斗数と西洋占星術の場合、出生時刻(&出生地)まで正確に分かっていなければ「作盤」ができなかったり、ハウス分割が分からないので鑑定精度が格段に落ちてしまうという難点があります。

一方で、四柱推命の場合は、日干 対 月支 の関係が決定的に重要である、10年ごとの後天運(大運)は月柱から導き出すことができる、といった特性からたとえ時柱が不明であったとしてもかなりの情報を得ることができます。

実際には、自分の出生時刻を知らない人のほうが圧倒的に多いので、使い勝手としては四柱推命に軍配が上がりがち。

とは言え、出生時刻が正確に分かる場合は「西洋占星術」の方が細かな情報(職業適性、金運、恋愛運など)やパーソナリティ(人物像)についてはよく分かります。

西洋占星術は、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、海王星、冥王星といった天体の実際の天球上の配置図(ホロスコープ)を分析するのに対して、

四柱推命では十干/十二支という記号を用いるのでやや抽象性が高い占いと言えます。

おおまかに言って、四柱推命は情報量が少ないため、全体を大まかに把握して吉凶善悪をハッキリと判定する感じなのに対して、西洋占星術は「細かい象意」の読み取りが得意で、情報量が多すぎて情報の取捨選択と優先付けに工夫が必要です。
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干支の由来は、古代中国の陰陽五行説という自然哲学で、私たちがよく知っている十二支(子丑寅卯辰・・)さえも実はこの陰陽五行論を受け継いだ概念です。
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「十干」(じっかん)は、天から降り注ぐ陰陽五行の気を分類したもので、木、火、土、金、水の五行がさらに陰陽に分かれて10種類となります。

「十二支」(じゅうにし)は、天から降り注いだ気を、季節ごとの大地がどのように受容するのか=大地の気の様子を示した記号で、春夏秋冬それぞれの様子を描いているものです。

古代中国の暦は、干支暦といって、甲辰、壬申、丙午というように、十干と十二支の組合せ(=六十干支※)で表現されています。

※ 陽干は陽支(子寅辰午申戌)と、陰干は陰支(丑卯巳未酉亥)としかセットにならないので、12×10÷2=60干支になります。

日本史の授業で、壬申(じんしん)の乱、戊辰(ぼしん)戦争、を習った記憶がある人もいるでしょう。これは古代日本において干支暦が用いられていたことを示しています。
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四柱推命は、出生年、出生月、出生日、出生時の「4つの干支」を並べて、日柱天干(日干/にっかん)を中心として「五行の力量や働き」を分析する占いです。
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日干(自分)を生じる星(印星)、強める星(比劫)、漏らす星(食傷)、剋される星(財星)、剋す星(官星)がどのような配合と相互作用を及ぼしているかによって、

日干が強いのか弱いのか、何が全体のバランスを傾ける原因(忌神)になっているのか、何がバランスを元に戻す鍵(用神)となるのか?といったことを推理していきます。

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by astro_suimei | 2017-10-19 22:28 | 四柱推命の基本理論 | Comments(0)