原命式の「傾き」を知る(=悪神論)

四柱推命の命式鑑定において、最も大切なこと(本質的要素)は何か?というと

その命式の「傾き」「癖」「悪質」を正確に掴むことではないかと思います。


上の「用神論」の記事でも書いているように、運命とは「本人とは無関係なところで、外から飛んできた玉に当たるか当たらないか」(=ツイている/ツイてない)といった偶因論/外因論ではありません。

「運ぶ」という文字があるように、自分自身が原因となり、自分の内にある考え方、価値観、願望、情動、生き方、言動の癖、が発動することで「特定の方向性」が形作られていくのです。

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「とにかくお金が欲しい」「楽して稼ぎたい」「手間の掛かる苦労はしないで快楽だけ求めたい」「先のことを考えて計画するなんて面倒。今さえ楽しければいい」という価値観、思考回路、願望欲求、を中心にして生きているならば、そのような方向性で、その人の人生は形作られていくでしょう。

「世界は自分を中心に回っている」「我が一番尊い」「他人は自分の利益に奉仕する下僕である」「自分の都合で他人を利用して何が悪いのだ」「弱者は強者に支配され搾取されてもしかたがない」という価値観、考え方を中心にして生きている人は、そのような思考回路に応じた人生現象が展開していくことになるでしょう。

それぞれの人は、人生を主導して、特定の方向性に運んでいこうとする「傾き」「思考や願望における癖」を無意識のうちに持っています。これが「運命の正体」「運命の原因となる種子」です。

原命式の「月支」を中心とするところの「悪神」や「大過する星」が、こうした歪んだ思考、偏った価値観、行き過ぎた欲心、を産み出しているのです。

言い換えれば、「月支」の働き「地支に大過する星」をよくよく解析すれば、その人が本音において、どうしたいと思っているのか、何を好んで追求したいと思っているのか(嗜好=思考回路)が分かる、ということです。

そして、この生まれ持った「歪み」「傾き」「悪癖」に引っ張られて、その通りに考え、思い、欲求し、言動していくことによって、特定の運命特定の現象、が引き寄せられる(砂鉄が磁石に引きつけられる)ようにして形成されていくのです。

四柱推命が教えるのは、私たちが生まれつき持っている「歪み・傾き・考え方の傾向性・欲求の方向性」のままに生きることが、必ずしもその人を「幸福」にはしない、という真理です。

言い換えると、その人が「こうしたい、ああしたい、あれを手にすれば幸せになる」と思っている内容・方向性と、その人が「本当に幸せになるための方向性」は、まったく違っていることのほうが多い、ということです。

前者に導くのが「悪神・忌神」の作用であり、後者に導くのが「用神」の作用です。このズレを正しく教えることが「推命学の大切な役割」です。

喉が渇いて死にそうになっている旅人が、喉の渇きが癒されると思って「塩水」をガブガブ飲んでいるようなものです。本人の欲求は、真の問題解決の方法とはズレてしまっているのです。

「これさえ手に入れたら幸せになる」と思って追求していることが、実際には逆にその人を「不幸の落とし穴」へと誘導していく、これが運命の真相です。

四柱推命や占星術などの生年月日による占いが「当たっている」ということは、その人がこれまでの過去ずっと「生まれ持った星の傾き、悪質、歪み」に無意識に引っ張られ、その星の誘導するままに生きてしまっている、ということを意味します。

たとえば、生まれつき「赤いメガネ」を掛けて生きている人がいれば、目に映る全ての物が「赤く」見えていて、それが当然なのだと思って生きているでしょう。

あるいは、生まれつき「善いものが悪く見え」「価値あるものがつまらなく見え」「美しいものが醜く見える」ような偏光メガネを掛けている人には、世の中のものが全て逆転して感じられるようになるでしょう。
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「人魚姫」などで有名な北欧の童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの代表作の1つに「雪の女王」という作品があります。⇒ 雪の女王のあらすじ

物語の導入は、悪魔が「人間界を混乱させる鏡」を作ったことから始まります。その鏡に映るものは、本当に価値あるもの、本当に美しいもの、本当に善いものが、その正反対の、最もつまらない、醜い、悪いもの、に見えてしまうのです。

悪魔は、その鏡を天国に持ち込んで、天界を混乱させようとするわけなのですが、その企みが失敗して、悪魔の鏡はコナゴナに粉砕されてしまいます。しかし、その欠片が全世界に降り注いで、すべての人間の目と心に刺さってしまいます。
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それ以降、人間たちは「本当に価値あるもの、美しいもの、善いもの」が分からなくなり、その反対のものばかりに目を奪われ、手に入れようとするようになった。そして、他人の幸福を願う「まことの愛」によって流される清い涙だけが、その悪魔の鏡のカケラを目から洗い流すことができる。

という設定から物語が始まるのですが、まるで、推命学でいうところの「悪神・忌神」の作用を思わせる内容ですね。

命式に潜む悪神・忌神も、『雪の女王』の悪魔の鏡のように、私たちを「歪んだ偏光メガネ」を用いて、無意識のうちに巧みに誘導し人生の落とし穴、予期しない不幸へと誘います。

四柱推命による命式分析はこの「運命の傾き」「運命の癖」を明らかにするところから始まります。自分が知らず知らずに影響されている「歪んだ偏光メガネ」を取り去って、物事が正しく見える「ハズキルーペ」に掛け変えたいものですね。
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<「命式の傾き」における「基本的な類型」を知る>

命式において、運命の傾きを形成するのが、「月支」もしくは「地支に大過する五行」です。「大過」とは限度を越えて多すぎることです。

日干にとって、どの五行が大過しているかによって「財星大過」「官殺大過」「食傷大過」「印星大過」「比劫大過」といった分類ができます。

もっとも分かりやすいのは、「月支」と同じ五行が多くなって大過しているケースです。夏月に火土が大過したり、秋に金、冬に水が大過するような命式です。
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上の命式は、月令を得て、さらに会局方合して比劫の金星ばかりが大過する秋月庚日の命式です。

「比劫大過」(=極身旺)ということは、どのような「心の傾き」「運命の歪み」を持っているのでしょうか?

男命であればどのような女性運を示しやすいのでしょうか。財運についてはどうでしょうか?


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上の命式は、雑気の戌月ですが、午戌寅で火局して、天干には丙丁がなく、戊土しか出ていませんから、地支はすべて土の専属の支となり、日干の庚金が無根にも関わらず、印星だけが旺じます。(他動的身旺)

「印星大過」ということは、どのような「心の傾き」「運命の歪み」を持っているのでしょうか?

女命と男命ではどのような事象の違いが想定されるでしょうか?


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上の命式は、午戌寅で火局し、天干にも丙火が出ている「火の食傷大過」です。

「食傷大過」ということは、どのような「心の傾き」「運命の歪み」を持っているのでしょうか?

女命の場合には、どのような恋愛結婚運が想定されるのでしょうか?
男命の場合にはどのような職業運なのでしょうか?


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上の命式は、酉申丑で方合・金局し、天干にも正偏の庚辛が出ている「金の財星大過」です。

「財星大過」ということは、どのような「心の傾き」「運命の歪み」を持っているのでしょうか?

男性の場合にはどのような女性運を示すのでしょうか?

たくさんの財星があれば、それだけお金に恵まれるのでしょうか?


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上の命式は、酉申で方合し、酉辰で支合(生合)し、天干に正偏の庚辛が出ている「金の官殺大過」です。

「官殺大過」ということは、どのような「心の傾き」「運命の歪み」を持っているのでしょうか?

男性においてはどのような仕事職業運を示しやすいのでしょうか?

女命においてはどのような恋愛結婚運を示すのでしょうか?


どんなに高度で複雑に見える理論や判断であっても、分解していけば1つ1つは基本的な理論の積み重ねでできています。あらゆる土台になるのは、天干論(十干の固有性質および相互作用)地支論(力量判断)です。

上記の命式例はすべて「月支」を中心とする「1つの五行」だけが大過する命式です。(あと一歩で「特殊格」になりかねないところをさじ加減で内格に留まるよう調整している命式)
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これらが命式分類の「基軸になる類型」(四季月ごとの最も特徴的な姿)です。

実際はこれほど1つの五行だけに偏っている命式は珍しいでしょう。実際には2~4つの五行がバラけて存在していることの方が多いかと思いますが、最初はこういった「分かりやすい偏った命式」、「季節ごとの特質」が明確な命式、から理解していけばよいのではないかと思います。

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by astro_suimei | 2018-11-06 08:06 | 偏った命式の特徴 | Comments(0)

偏った命式の特徴をつかむ

四柱推命の古典で代表とされるのが『滴天髄』(てきてんずい)『窮通宝鑑』(きゅうつうほうがん)です。

『窮通宝鑑』は、四季ごとの命式の特徴を分類している古書ですが、この『窮通宝鑑』に習って<四季ごとの命式の傾向性>を見てみましょう。

(ちなみに、こうした古書をいくら読んでも実際の鑑定力はさほど向上しません。古書には古書の限界があり、現代の水準から見ればお粗末な内容や間違った理論が多々紛れていて必ずしも内容的に正しいとは言えないためです。)

なぜ四季月ごとに分類するのか?

それは「月支」が大きな力量を持ち、他の「五行の旺衰」を決定して、命式全体を傾ける主原因になるからです。

つまり、月支と同じ五行の星が多ければ多いほど「偏った命式」になり、四季月ごとの特徴がはっきり出てきます。
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例えば、夏季(巳午未)であれば、火が最強になり、土も発達しやすく、金や水は弱く枯渇しやすいのが自然の理です。そこに加えて、火や土の星が多くあれば、命式の傾きはいよいよ大きくなるでしょう。

このように、四季月ごとに、月支を中心として引き起こされる傾向性=命式の傾き、にはある程度の共通性があります。

例えば、甲日夏月(巳午未)生まれ、甲日冬月(亥子丑)生まれ、というだけの情報でも、その命式がそもそも備えている「命式の傾向性」※というのが分かります。

※ 何が悪神となりどのような作用を及ぼすのか?人間性や思考回路がどうなりやすいか?用神は何が必要になりやすいのか?

「四季月ごとの特徴」を背負って反映している命式が、すべての命式の「7割」近くになるでしょうか。

なので、日干 × 月支(四季月)によって、命式の大まかな分類をすることができます。世間のだいたいの方はこの「四季月の分類」に沿って大まかな傾向性が分かるのです。


もちろん、この大分類から外れる命式もたくさんあります。

「特殊格」(=強旺格や従格の類)がそうですし、他にも「月支以外の五行」ばかりが極端に多い命式がそうです。そういう例外は全体の2~3割ぐらいでしょうか。

例えば、夏月(巳午未)生まれなのに、地支が「亥子巳亥と水が多かったり、「申酉午酉」と金ばかり多かったり、といった例外がたまにあります。

こういった命式は、夏月生まれなのに、実質的には冬や秋に近い類型と見るべきでしょう。
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さて、雑気の月はどうでしょうか?

辰(4月)戌(10月)は専旺の五行がなく、明確な方向性に乏しい星ですから、他にどんな五行が命式内に多いのか?によって、いろんな方向になびいて変化していきます。

例えば、辰月であれば、湿土であり水局する支ですから

亥子が多く、天干に壬癸水があれば、辰は溶け出した泥水となり水の勢いに加担します。こうなれば、もはや「冬月と同じ分類」と見なければなりません。この辰には土や木の作用は微弱です。

しかし、寅卯辰寅のような並びであれば、東方合して木性が強く、土や水としての働きはほとんどありません。これは「春月と同じ分類」と見なします。

さらに、巳午辰午のような並びであれば、火星が強く、辰は「土の星」として専ら発達します。これは「夏月と等しい分類」になります。木や水の作用はほぼありません。

また、申酉辰酉のような場合は、辰中にはもともと庚や辛の蔵干はありませんが、酉辰で支合して金を産み出す働きに特化しやすく、ほとんど金性の味方にしかならない湿土になります。

ゆえに、これら雑気の月については、あまり分類自体が有効ではなく、かなり多様なパターンに枝分かれしていかざるを得ません。3~4ぐらいの可能性(分岐枠)を想定しておきながら、個々の命式ごとに特徴を読み取っていくしかないと思います。

四柱推命を初めて学ぶ方は、まず四季月ごとの「偏った命式」の特徴をよく学ばれると良いかと思います。

これは言い換えると
「月支」がどのような悪神となって、運勢や人格を傾ける作用を起すか?を把握するということです。

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by astro_suimei | 2018-05-29 23:01 | 偏った命式の特徴 | Comments(0)

偏った命式 壬水編

大河流水の壬水と泉水(飲み水)の癸水とでは性質が違いますが、身弱であれば庚金の水源を第一に求め、身旺であれば甲木の食傷に漏らして育むことを喜ぶ点は共通しています。基本的に身旺であっても土の星を嫌います。

【縮水/春月】(寅卯)
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【沸水/夏月】(巳午未)
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【塞水・濁水/土旺】(巳午未/戌辰)
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【毒水/秋月】(申酉)
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【強水/冬月】(亥子丑)
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by astro_suimei | 2018-05-15 18:44 | 偏った命式の特徴 | Comments(0)

偏った命式 庚金編


【欠金/春月】(寅卯)
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【熔金/夏月】(巳午未)
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【埋金/土旺】(巳午未/戌辰)
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【剛金/秋月】(申酉)
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【沈金/冬月】(亥子丑)
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by astro_suimei | 2018-05-13 18:36 | 偏った命式の特徴 | Comments(0)

偏った命式 丙火編

甲木と乙木はかなり共通点が多いのに比べて、丙火と丁火は同じ五行であってもその性質がまったく異なります。

【熾火/春月木旺】(寅卯月)
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印星に当たる木星が旺じる月です。木星多ければ印星大過の悪癖が出てくるのは言うまでもありません。

もちろん、印星大過の事象は、男性と女性とでは全く出方が違います。女命は勤勉な専門職型の職業婦人ですが、男性はその正反対になり、怠惰で、依頼心ばかり強く、引き篭もりニートになりやすく、さらに印星=頭脳や思考が偏るために、自分に都合のよい妄想、先の甘い見通ししかできない人になりがちです。

庚金で多すぎる木星(印星)を抑制した上で、日干が通根しないことには、まともな常識や社会性があって自立心・責任感がある状態にはなりません。印の木星が大過することによる精神疾患にも注意を要します。

【猛火/夏月火旺】(巳午未月)

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身旺の猛火ゆえにエネルギッシュであり、派手奔放に動き回るのですが、熱波のような暑苦しさゆえに周囲からは倦厭され孤立して空回りしやすい人です。

火=陽気=男性性ですから、男らしい自分を演じて自信過剰になりやすく、女命ならば女性らしさが欠けます。いずれにしろ、世界が自分中心に回っているかのように錯覚して、根拠のない過剰な自信と熱意で暴走します。猛火は怒り、焦りを生じる星であり、感情の起伏が激しく、落ち着きがないのも特徴です。

いきなり水星が来ると水火激沖を起しますから、先に庚金を使うしかない命式です。庚の財星が、他人への配慮、常識、計画性をもたせる用神として機能します。

【晦火/夏月土旺】(巳午未/戌辰月)
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夏月や雑気月は、天干に戊己土が多くあれば、火よりも土が強い型となります。丙丁日にとって、土が旺じる夏月は、日干が月令を得るため「火土の従児格」は成立しません。非常に偏った食傷大過の命式です。

丙も丁も、天干に戊己土が出ることを大変嫌います。せっかくの輝きが土によって覆われて塞がれるような妨害現象を起こすためです。概して、口数は多くないものの、誤解を招くような余計な言動をしやすく、コミュニケーション能力に難点が多く、やたらとプライドだけは高く傲慢、変わったこだわりに固執しやすく、自滅的な方向に意地を張って突き進んでいく傾向があります。

身旺の場合には、偏固した言動を繰り返してみずから自滅しやすく、身弱の場合は、誤解などによって周囲から批判されたり騙されたりしやすい

身旺であれば庚金で土を漏らし冷却し、身弱であれば甲木で土を制しながら日干を助けるしかありません。

【落日(息火)/秋月金旺】(申酉月)
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財星の金が多すぎて、火勢が傾く命式です。

悪神の財星に振り回されるわけですから、財に執着して、楽して稼げることばかりを考えやすく、先の見通しや計画性が欠落しており、快楽だけを求めてフラフラと人生をギャンブルのような感覚で生きていこうとする傾向を持ちます。

丙丁日の財星大過は、他の五行の財星大過よりも、一攫千金のような大博打を好む傾向が激烈であって、自滅へひた走る傾きが激しいものです。

先の見通しを持って、思慮深さ、計画性、堅実な人生を歩ませるために、甲木の印星だけが用神となります。身弱であっても、丙火の比劫を用いることはできません。これは悪神に限りなく近い喜神であり、変な根拠なき自信を持たせてかえって大博打をけしかける危険な副作用を起します。

【滅火/冬月水旺】(亥子丑月)
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水が氾濫して氷結流浪する命式です。官殺大過して火が消える命式です。概して、丙火の明朗さは出にくく、
精神的に不安定になりやすく、悲観的、ネクラ、いじけて卑屈になりやすく僻みが強い人です。

官殺大過ゆえに、男性は職業で問題多く、女性は悪い男性遍歴多く、というのが定式です。常に災難の芽があちこちに生じる運勢ですから、用心して慎重に思慮深く歩ませる「甲の印星」を用いながら、困難を乗り越えさせるために「通根」(巳午未)を併用します。

以上のように、基本的には日干がどの五行十干であっても、月支を支配する五行が大過した場合に、それが「印星大過」「食傷大過」「比劫大過」「財星大過」「官殺大過」のいずれであるのか?を考えれば、基本的な事象の傾向性はおおよそ読み取れるはずです。


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by astro_suimei | 2018-05-11 18:40 | 偏った命式の特徴 | Comments(0)

偏った命式 甲木編

<甲乙日の偏った命式>

いちおう甲日の分類ですが、乙木も以下にほぼ準じると考えてください。

ただし、乙木は極端に「庚辛金」を嫌い、「壬水」の副作用が大きい点などで甲木とは違いがありますし、自立性の樹木と、弱いつる草の乙木では、基本的な性質(性格)はまったく違います。

甲や乙の木星は「頭部」や「神経」を管轄しており、命式内の木星が何らかの形で損傷/腐食することによってノイローゼ等の精神の病を発症することが多いのですが、特に甲乙日の人はメンタル面の安定性に注意が必要です。

【春季/強木】(寅・卯の月)
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甲木は月令を受け(月支に通根するため)身旺の傾向になります。
甲/寅卯が多ければ「強旺格」が成立しやすい季節です。

身旺に特有の悪質が出やすく、自己中心的でわがままになりやすく、自我が強いタイプになりがちです。

甲は天高く伸びる樹木で、良く作用すれば「向上心」となりますが、

行き過ぎた身旺になれば、負けず嫌いで競争心が強く、人の上に立つ(人を支配する)ことを喜びとするワンマン型になりやすいことに注意が必要です。

自分の目的を達するため、自分の欲望を満たすために、他人や弱者を踏み台にすることがないように、他人に対する配慮や優しさがどの程度あるか?によって人格の高下、運勢の上下が変わってきます。

また甲乙日生まれは、冬季以外は、生存のための「水の星」を欠かすことができません。たとえ春月の身旺であっても、水星が枯れてしまえば精神的な苦しみの大きい命式に転じます。

生き物・植物である甲乙木は、他の十干以上に「水と火」のバランスに注意を払う必要があります。

特に春季の甲木については、命式の構造によって、火を第1とするのか、水を第1とするのか、用神を取る優先順位が変わってきます。

「春の木は金を容れず」(滴天髄)と言われる通り、春季の甲木はたとえ身旺であっても庚金の官殺を忌み嫌います。


【夏季/焚木】(巳・午・未の月)
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火が旺じる夏月に重ねて丙丁/巳午未があれば、水は枯れ、樹木は炎上します。火の従児格が成立しやすい季節です。

「木火炎上型」で火が旺じる人は、気分屋で感情の抑制が難しく、瞬間湯沸かし器のようにカッと切れたり、感情的な爆発(癇癪)を起しやすい性格(躁傾向)となります。火の食傷は、派手、多弁、激情の星です。

印星である水が枯渇するために、理性や思慮が働かず、長期的視点で物事を考えることができず、衝動的・短絡的な言動を思いつきで繰り返しがちです。じっと落ち着いていられない騒々しい人です。

よって、夏季の甲乙木にとって「水の印星」は欠くことができない星になります。

また、甲にとって火星は「食傷」ですから、上記のような理由によっての失職・解雇を繰り返しやすい傾向があり職業的にも不安定です。

また、植物は夏になり成育旺盛で、盛んに「枝葉」をあちこちに伸ばして整った樹形が崩れていきます。自己顕示欲が強く、自分を良く大きく見せたいという見栄や虚栄心やプライドばかりが強くなりがちです。

私をもっと見てという自己アピールだけは旺盛です。饒舌に喋り虚言を並べることも度々でしょう。虚栄心を摘んで、みっともない樹形を整えるために、場合によっては「庚辛金の官殺」で剪定してやる必要もあります。

夏月の甲木は、寅卯に通根していれば、多少の庚金は恐れません。
(一方で性質が弱い乙木はいかなる時でも庚辛金を忌み嫌います


【夏季/折木】(巳・午・未の月)
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夏季は火だけでなく、命式の構造によっては、土の方が強くなる可能性があります。土の従財格が成立しやすい季節です。

土が旺過した命式は、火だけが多い「焚木」の命式とは事象が違ってきます

木にとって土は「財星」で「剋す対象」ですが、土を剋すためには「水の存在」が不可欠であり、

夏月で焼けた土はレンガのように固くなり、剋そうとしても反剋されて樹木の根が折れて傷みます。これを「折木」と言います。

夏月の焼け焦げた土の財星は、庚金の官殺以上に日干を圧迫する作用(乾殺)をします。そこに加えて庚金が巡れば、土は金星も生じてダブルで日干を剋害してきます。

戊己土は財星ですから、財や女性に対する執着心が異常に強く、ストーカー的な偏執性があり、こだわりや思い込みが激しい性格になりやすくなります。

思うように物事が進みにくく、木が折れて痛んでノイローゼを起しやすい人で、水の印星が完全に命式・大運から枯れてしまって欠落すれば、精神的にもおかしくなりやすく、枯死=生命の危険すらも考えられる状態になります。

このように、夏季の甲乙木にとっては、火そのものよりも、土が大過する方がむしろ危険度が高いです。

土は、水を塞ぎ枯らせ、金の官殺をも生じるためです。(雑気の戌月・辰月においても、土が大過すれば「折木型」となります)


【秋季/断木・倒木】(申・酉の月)
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秋になると、葉もすっかり落ちて、枯れ木になっていきます。春夏のような勢いはありません。

官殺の庚金が旺じる季節であり、庚の斧で切断されやすい季節となります。

(厳密には、すでに切り倒された死木/材木なのか、生きている生木なのかで多少の区別をしますが)

困難な環境、責められて苛められるような環境に身を置きやすく、切り刻まれるように神経が痛みやすくノイローゼになりやすい命式構造となります。

地支に酉申が多い命式は「埋金の鉄」と言って、寅卯の根を断ち切る作用が強く、寅卯へ通根しにくいことから、物事が長続きしない、根気が続かない、何事も簡単に諦めて心が折れる、というヘタレっぷりを発揮します。

庚辛金の剋害から身を守るために、癸水の保護を必要とし、命式や大運に水星があれば、官殺のストレートな剋が和らげられて命を保つことができます。

また、癸水の印星は、生じてくる災難の芽に注意して、先見の明をもって対策・計画を立てさせ「賢明に立ち振る舞う」ようにさせる用神ともなります。

悪神の官殺が大過することから、男性はとにかく仕事環境での心労が多く、女性は男性からの暴力等に注意を要します

しかし、このような命式の女性に限って、悪神の官殺を頼っての男性遍歴や不倫離婚を繰り返したり、ということを起しがちです。

男性は、通根なく根気が続かないこともあって職業を転々としやすく、転職する度に官殺は悪性を増して、かえって困難な職場環境にばかり当たるようになりがちです。


【冬季/流木・浮木】(亥・子・丑の月)

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冬は寒気が極まり、植物は地上部が枯れて、地下の根や種子だけに生命活動が限定されます。冬の甲乙木は「萎縮している」のが特徴となります。寂しさ、孤独を感じやすい人です。

春や夏の樹木のような向上心、発展性(気概)には欠け、悲観的・消極的で精神的にも不安定で鬱病になりやすい傾向があります。

甲乙木にとって、水の星は「印星」であり、巷の四柱推命では「日干を強くする」と見るでしょうが、実際にはその正反対であって

冬月の壬癸水は「悪い官殺」と似たような悪神として作用し、日干を著しく弱めます。(根を抜いて腐らせる)

いくら水の印星が多くても、冬月は「身旺」と見ることはできません

冬の水は凍結・氷結して「霜や雪」となって樹木を痛めつける作用となります。また水多により「根腐れ」を起します。(冬季は月支以外の水の星はそもそも不要なのです)

ゆえに、まったくの「身弱」と考え、「寅卯への通根」を第一に求めなくてはいけません。風雪に耐えて、しっかりと根を張って自立心を養い、根気よく物事を持続していくことが「人生の課題」となります。他人をあてにしないで、自分で努力して自立奮起することです。

しかし、冬季の甲乙木にとって一番難しいのが「他人をあてにせず、自力で努力して、根気強く1つのことを頑張る」ということです。印星が旺じる月ですから、印星の悪作用である「他人の援助を期待する」「依存心・依頼心が強い」という傾向になりやすいからです。

冬の水は、甲乙木を質的に強くする作用は皆無で、かえって洪水のような激流となって、根こそぎ引き抜いて押し流す脅威となるのです。これを「流木」と称します。大運においては、壬水や亥子が巡ってくることで「流木の現象」にスイッチが入ります。

環境の激変を生じて、それまでいた家庭(結婚環境)や職場(仕事環境)から「流れ出す」「追い出される」ような事象が起きやすいのです。結婚している女性であれば、夫から離縁されたり、家庭から追い出されるような現象を起しがちです。

命式内に「寅や卯」の根となる地支があり、しっかり通根していれば「流木の危険」は軽減することができます。(流されずに留まる)

流木となった甲乙木は流されるままに転々と流れていきます。流浪性・漂流感が止まりません。職業も異性も転々と遍歴して止まりません。

「秋季の断木倒木」と原因構造は違いますが、根が張れてないことが原因なのは同じで、寅卯への通根がなければ物事の持続性・継続性が無く根気が続きません

女命にとっては、水は女性らしさ、女性ホルモンを示す星であり、大過して悪神となるので、流産を起こしやすく、婦人科の病気が頻発します。また、印星が悪神となるために鬱病やノイローゼを起しやすくなります。

女命は特に、水多の「女の魅力」を武器にして、自分の寂しさや孤独を埋めようとして「誰でもいいから私を構ってほしい」という心理になりやすく、「溺れる者は藁をも掴む」のとおりに、ロクでもない相手と男性遍歴を繰り返して、かえって自分を傷つけがちです。これも水の印星が「官殺のような悪作用」をするためです。

丙火はいちおう「喜神」と見て良いでしょう。メンタル面でバランスを取り、鬱的に精神が落ち込んで過度に萎縮することから守り、明るい希望や夢を持たせたり社交性を持たせる作用をします。しかしながら、そもそもの「寅卯の通根」が無ければ、喜神の火星だけがあっても抜本的な改善には至りません。

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by astro_suimei | 2018-05-09 23:35 | 偏った命式の特徴 | Comments(2)