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川谷絵音の命式

ベッキーとのゲス不倫で有名になった「ゲスの極み乙女」の川谷絵音です。
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壬日亥月に生まれ、月令を得ている身旺の命式です。
いちおう年干に戊土の堤防(官殺)がありますよね。
なのに、どうして自制心や自己規制が働かないのでしょうか?

地支を見ると、亥水が2つの辰に挟まれています。
はどんな性質の支でしょうか?
子と結んで水局に加担する湿った泥土でした。

この命式は、月支が旺水の亥ですから、子水でなくても擬似的に水局半会していると見てよい状態です。
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しかも、過去の大運を見ると、子・丑の水旺運を巡ってきているわけですから、すでに地支の辰は水浸しになって溶けた泥水のようになっている状態だと見えます。

このように、日干が壬癸水の命式において、地支の辰や丑といった泥土が水局や北方合して、溶け出して泥水のようになっている場合、日干の水は「清さ」を失って「濁り」が生じます。

水=智の星ですが、泥土の濁りによって汚染されてしまうために、何を考えているのか分からない不透明な人物、思考が濁っている良からぬ人間性、に変質します。これによって、一般常識とは大きくかけ離れた常軌を逸した異常な思考・言動をしがちなのです。

この命式は、このように地支の亥・辰はもはや「水」を強める働きしかしません。

たとえ年干に官殺の戊土が出ていても、巳午未の通根がないため全く力量が無いのです。

しかも、この戊土は、月干にある癸水と干合して弱体化されているために、穴だらけヒビ割れだらけのゆるい欠陥堤防であり、旺水を止めるような力量はありません

身旺の壬水によって押し流されて決壊・暴走させるためだけに付いているような「死んだ官星」です。

こんなお飾りの官星(無根で力量が無い)がいくら付いていたところで、日干を規制して抑制させる力にはなりません。

身旺の壬水の性質からして、自分の奔放な思いの行き着くままに、どこまでも勢いと気分だけで奔放に流れていって1所に留まることがなく、本人自身ですら自分を止めることはできません。

この傾向が、ゲス乙女の音楽性にもよく反映されています。本人自身も予期しないような音の氾濫、予測不能な展開をめまぐるしく遂げるのがこのバンドの音楽的特徴です。

恋愛結婚運の視点から見るととどういうことが分かるのでしょうか?

男性の場合、女性や妻を示すものは「財星」でした。
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壬水ですから、丙丁火が「財星」に当たりますが、命式のどこにも存在していません。(もちろん時柱に付いている可能性は多々あります)そして、女性への思いやりの星である「木の食傷」も存在していません。

壬癸水が亥子丑(の冬)月に生まれ「月令」を得ている場合、「身旺」になるために自己中心的他人を省みず自制心に乏しく「わがまま」ばかりを振り回すのは、他の十干の身旺と共通の事象ですが、さらに加えて性質的には「冷酷さ」「孤独性」「流浪性」が生じます。

というのも、寒気極まる冬月において、水の星は凍結して氷塊になっているからです。そのままでは氷結していて人に喜ばれる飲料水にはなりません。

身旺であるがゆえに、わが身が一番尊い、自分が一番賢い、という自負心の強さと自己中心性に傾きやすく、愚かな弱者は 賢い強者に利用され踏みつけられても仕方がないという冷淡非情さを持ちやすいのです。

氷結した水を温めて解氷し、流れ(水圧)が強すぎる強水をコントロールして、水量を調節し「穏やかな水」に変えるのが、甲木の食傷、丙火の財星であり、これら木・火が命式内に存在しているか、大運で巡ってくるかどうかによって人間性が大きく変わってきます。

この人はもともと用神喜神の木火が命式に欠落していることから、女性に対する優しさや配慮ができる愛妻家や家庭思いなタイプではなく、奔放な思いのままに、自分の思いだけを一方的に押し付けては相手を振り回していく「身勝手な男」の典型です。

そもそも女性縁・結婚縁が良いとは言えない命式にも関わらず、なぜ女性多発するのでしょうか?

それは大運において、木星の用神と共に、喜神の丙丁火(財星)が巡って来ているからです。

21才~丙寅、31才~丁寅という大運の巡りになっており、特に寅木が来た26才ごろからメジャーになって成功したわけです。用神が財星(女性)を一緒に連れてきたような形になっていることで、本来さほどモテるタイプではない人が一時的に女性多発しているのでしょう。

今の大運は、丙火&寅木であり、壬水の剋に耐える陽干の丙であるところがポイントで、大河の壬水は丙火の太陽を浴びて輝くことができ、壬と丙はもともと相性がよい配合です。

用神の寅木がいるうちは、不倫などの女性問題も本人とってはさほどのダメージにはなりません。不倫も「芸の肥やし」と言っていられるのは、用神が難を隠す作用をするためです。

しかし、31才になり丁卯の大運になると少し状況は変わってきます。丙火とは違い、陰干の丁火はすぐに水に剋されて消えてしまう脆い財星であり、壬水とは干合の関係になります。女性関係をめぐる厄介な絡みが一段と増してくるでしょう。

ただ用神の木星が40才までは続いているので、社会的には活躍し続けるのでしょう。

41才に入ると、木星の用神がすっぱり去ってしまうため、途端に鳴かず飛ばずになる可能性が高く、それまで行ってきた自身の悪業のツケを支払わされる清算期に入ります。

このように、用神が来ている開運期にいても、本人が用神の示す方向性で、自己反省して自己改善することをしなかったら、それはラッキーな時期を消費した、あるいは、思い通りに行く時期だったので奔放な思いのままに業の限りを繰り広げた、というだけで浪費して通り過ぎていきます。

ひとたび用神の運が通り過ぎてしまえば、原命式に本来潜んでいる悪質が芽を出して、それまでの偏りや悪業の責任を刈り取ることになるのです。

by astro_suimei | 2018-03-03 00:26 | 著名人の命式研究