ドナルド・トランプの命式

身弱の命式が3つ続きましたが、身弱=× 身旺=○のような誤解をしている人がいるようなので、身旺の困った命式について幾つか例を上げてみましょう。身旺が自動的に運勢吉であるわけではありません。

アメリカのトランプ大統領は、wikiの生年月日によると以下のような命式になるようです。もちろん海外生まれ(アメリカ国内の時差はとても広い)なので、この生年月日が本当に正しいのかどうかは不明です。
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もっとも分かりやすい「身旺」の判定条件は「月令」を得ているということです。

日干の五行月支(の本気/専旺)の五行が同じであり、日干が月支に通根していることが「月令」を得ている、ということの意味です。

甲乙木にとっては、寅・卯
丙丁火にとっては、巳・午・未
戊己土にとっても、巳・午・未 ※火土同根です
庚辛金にとっては、申・酉
壬癸水にとっては、亥・子(丑)

が「月令」を得ている生まれ月に相当します。

12ヶ月のうちの2ヶ月もしくは3ヶ月ですから、
確率的に考えても、全体の1/6~1/4の比率になります。
つまり、身旺の人は圧倒的に数としては少なく世間一般のほとんどの人々は身弱寄りである、と言えます。

さらに言えば、世間のほとんどの人は、月令を得ず、かつ、日干が無根である身弱の命式です。ゆえに目的意識や決断力に乏しく、周囲に流されて漂いがちなのです(=本人自身がしっかりしないと如何ともしがたい)

季節を司る月支の力量他の地支の4倍ほどに匹敵すると以前書いたように、命式全体のバランスを大きく傾ける原因であり、月支に通根する天干はとても強くなるのです。

なので、基本的には月令を得ている命式は「身旺」の範疇に入れて考えてよいのですが、実際には「月令を得ているにも関わらず身弱」の命式があります

それは例外として、ここでは月令を得ている命式は基本論としては「身旺」であるという一般論で話を進めましょう。
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トランプ(もはや呼び捨てw)は、
己土で午月の生まれですから「月令」を得ています。

地支を見れば、午以外にも「未・戌」といった火土の支ばかり並んでいます。

午と未は「南方合」、午と戌は「火局半会」により団結して旺火になる組み合わせです。天干を見ると、年干に丙火の印星が出ていて、さらに日干を生じます。

よって、日干の己土は、午未戌の3つに通根し、印の丙火からも生じられ、身旺の極みです。

身旺の命式にも、身旺の度合いでグラデーションがありますが、この命式は「極身旺」に近い分類に入ります。

これだけ極端な身旺になると、自我と自負心の塊であり、自分の考えが絶対正しいと思って譲りません。

「世界が自分中心に何でも回っている」と錯覚していて、自ら前へ前へ出て行って派手に自己主張を繰り広げて、他人や周囲に配慮するという思考回路が働かないのが身旺の悪癖ですが、それが典型的に顕われやすい命式と言えます。

また、比劫は「身内」「親族」「友人」を示すわけですが、同じ五行に偏固していることから、身内や親族ばかりを贔屓して自分の回りに置きたがる、身内の利益ばかりを最優先に考える、という傾向が出てくるわけです。

さて、日干の己土はどのような状態になっているでしょうか?

柔らかい湿土(田畑)である己土は、適度に水気を含んで植物を育成することが役割ですが、

この命式は炎熱が激しいがゆえに、乾燥し焼き固められたレンガのように頑強になってしまっています。植物は枯れてしまい何も育むことができません。(火炎土燥の命式)

月干にある甲木(官殺)はどのような状態にあるでしょうか?
官殺が近貼しているから真面目で自己反省ができるなどと思ったら大間違いです。

このような火炎土燥で水枯れる命式では、甲乙木は枯れてしまっています。

キャンプファイヤーの薪、バーベキューの炭のような状態でしかなく、もはや月干の官星は死滅していて機能していないのです。

ただ付いているというだけのお飾りでしかない官星で、自我を抑えて自己反省させるような作用は全くありません。

「官星」を所属する組織や会社として捉えてみると、この人が関わる組織は、この人の暴走ゆえに大変な被害を被ることになりやすいのです。

丙火の印星はどんな作用をするでしょうか?
さらに日干を強める悪神ですから、印の悪い作用が出てきます。

自分に都合のよい妄想を繰り広げる、常識的な考えや判断ができず、偏った知識や考えに凝り固まって、他人に耳を貸さず、おかしな言動を繰り返す。

これがトランプ(=偏屈じじい)の命式構造です。
身旺の極みであるがゆえに、自己抑制や自己反省の思考回路が働かず、他人を配慮することがなく、印星の悪影響もあり偏った考え方や判断基準に従って暴走する

その結果、何か満足に達成したり評価を受けることはできず(=何も育むことができない不毛の大地)、世間からは批判され、鼻つまみ者と嫌われて放り出される

しかし、本人は「自分は絶対的に正しい。世間が間違っている」と偏固な信念に固まっているので自己を省みることはできない。

この人が、これまでの人生で守られてきたのは、大運の巡りが良くて用神や喜神の金・水がそれなりに切れずに続いていたからでしょう。時柱にも金・水が入っているかもしれません。

「水の財星」「金の食傷」(水源となる)があるうちは、暴走をして周囲の他人を傷つけたり、物事を破壊したりしても最悪の事態にはならず、なんとか許容されて完全に行き詰ることはありませんが

金水の星が完全に去ってしまえば、財星の水が枯れてしまい、自己破産、経営破綻をとたんに起しやすい命式です。

今年は「戊戌」ですから、ますます偏固さが増して孤立を深めることになりそうです。

このように、身旺だから運勢吉となるとは言えません。

身旺には身旺の落とし穴があり、身弱とは質の異なる「カラ回り、自己破滅、破壊的暴走」の現象を起こしやすいのです。

このトランプの命式などは「悪い身旺の命式」の教科書とも言えるような実例ですね。

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by astro_suimei | 2018-02-26 17:31 | 著名人の命式研究 | Comments(0)