干合論

干合とは、特定の2つの干が並び合うと「結び付いて癒着してしまう作用」が働くことを言います。
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必ず「陽干」と「陽干に剋される陰干」という組合せになっています。

甲と己、丙と辛、戊と癸、庚と乙、壬と丁 の5種類です。

干合の作用には、
「相手を潰したり除去する」
「縛り付けて痛めつけられる」
「引っ張り合う/奪い合う」
「手玉にとって相手を振り回す」
「まったく別の五行に変わる」

という風に 何通りかのパターンがあります。

どれになるかは、2つの十干の「力量関係」と「日干が関わるかどうか」によって変わってきます。

ちなみに、このブログのアクセス解析で「検索ワード」を調べてみると「干合 相性」「妬合 不倫」といったものがチラホラ出てきます。

「干合」という作用がいかに正しく理解されていないか、ということを示しています。

「干合」だけで安易に男女の相性判断を行ったり「壬丁の干合」があれば必ず色情問題を起すだとか、「妬合」を見ればいつでも「不倫関係」だと言ったりしているのは「イカサマ四柱推命」の典型です。


(1)「月干」を合去してしまう干合

大運や後天運において、月干と干合する十干がやって来る場合がこの判断になります。

酉申

上の命式例は、酉月生まれ官殺大過する身弱の命式ですが、社会運の月干に「癸水」の印星用神があって、庚金の剋から日干を守っています。

しかし、ここに例えば大運で「戊戌」がやって来ると、戊-癸で「干合」が発生します。

この場合、大運天干の戊土によって、月干の癸水が潰されて機能しなくなる=合去される、と判断します。
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干合によって合去されること自体にはもともと吉凶はありません。合去される干が「用神」であれば凶となり、「悪神」であれば吉となります。

上の例では、庚金の剋から日干甲を守っていた命綱のような癸水が潰れてしまい、しかも大運「戊戌」の後半には酉申戌で西方合が完成してさらに官殺が旺じることになりますから、最悪ノイローゼにすらなりかねない危険な時期と見て、早めに対策を講じて備えておかなくてはいけません。


例えば、上のような命式では、壬水が最も嫌う己土(水を汚染する泥土)が月干にあります。

ここに大運で「甲寅」なんかが来ると、甲-己で干合して合去してくれます。これは悪神が去るので吉となります。
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命式の月干(社会運)に対して、後天運からの干合(合去)が発生する際には、職業や勤め先が変わったり、身分や肩書きが変わったり、という大きな社会的変化を伴う事象がおきやすく、

それが吉なのか、凶なのかの判断は、月干の良し悪しと、大運の結果を総括する「支の働き(吉凶)」によって行います。

上の場合は、甲-己で合去する事象が、大運「甲寅」の前半5年間に発生します。

これが最初に発生してくる「始まり(接近=入り口)の事象」で、なんとなく転職してみたくなって会社を変わったり、自分の技術を頼りに起業独立してみたくなったり、という心理的変化が起きてきます。

問題は転職や独立して良くなるのかどうか?という点なのですが、入り口で始まった事象の帰結大運の支によって結果が左右されます

この場合、大運支の「寅」が吉か凶かを問わなければなりません。

この命式は、壬日酉月の身旺に近い命式で、甲木の食傷を用神としますから寅は用神(吉)です。よって、この期間の転職や独立はより良い結果を残す可能性の方が高いと判断してよいのです。


(2)一方的に剋される干合 ~ 官殺 ⇒ 日干

子亥

例えば、上の丁日子月のサンプル命式では、月干の壬水日干の丁火が干合しています。
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子月は官殺の水が旺じて極まる官殺大過の月であり、亥子丑の北方合

しかも月支子に通根する最強レベルの「壬水の官殺」が月干にあって日干と干合してくるわけですから、もともと大変な命式であるということになります。

このように、隣り合う日干と月干、もしくは、日干と時干で「干合」が発生する場合、命式の主催者である「日干」が合去されてしまうということは発生しません。

このサンプル命式のように、日干が陰干(乙丁己辛癸)で、隣接している月干や時干が「陽干の官殺」(庚壬甲丙戊)の場合は、

一方的に強烈な剋を受ける作用、剋に縛られる作用と見ます。

この場合は、日干(陰干)< 官殺(陽干)という力量差が大きく、官殺が一方的に強い主導権を持ちます。

上の命式の場合は、官殺大過の命式ですから、男性の場合は仕事上の心労が大きく職業生活が不安定になりやすく、

女性の場合色情型命式といって厄介な男性問題を常に起しやすい傾向となります。女命にとっては「官殺」が男性を示す星だからです。

詳しくは こちら ⇒ 女性の恋愛運について

干合の癒着作用のゆえに「逃れがたく縛られる」現象が起きます。

厄介な男性(官殺)にいいように振り回されるが、本人自身も依存心が強くて縁を切り難いような現象が起きやすいです。

官殺大過の女性は、極端な男性恐怖症・男性不信で結婚できないケース(日干無根で至弱)であるか、あるいは、男性を恐れず自分から男性を求めて依存していこうとするケース(日干通根して力量がある)になるか、日干の力量強弱によって事象が分かれてきます

女性で水星大過する場合は、水商売との縁が強く、女を売りにしてホステスなど風俗で働くケースが多々見られます。

この命式の場合だと、仮に水商売で稼いだとしても、男性(官殺)に全部貢いでしまって借金ばかりが増えていくような構造になっています。

また、日干が干合されている場合、癒着されて絡み合っている状態にあり、判断力や決断力が鈍る作用が出やすく、優柔不断すぎる、誤った判断をしがち、といった傾向があり、人間的にはぬぼーボケ~っとした感じの天然の人が多いです。


(3)一方的に剋する干合 ~ 日干 ⇒ 財星

子亥

今度はさっきと逆で、日干が陽干(甲丙戊庚壬)で、月干や時干に陰干(己辛癸乙丁)の「財星」があって干合しているパターンです。

こちらは、日干(陽干)>財星(陰干)という力量の違いがあるため、自分が相手の財星を絡め取って思うように振り回そう、なんとか財星を手に入れたいと強い関心と欲望を生じさせる働きをします。

女性にとっては「財星」は単なるお金関係の星ですが、

男性にとっては「財」(お金問題)だけでなく「女性」の星ですから、厄介な女性問題を生じやすい色情型の命式となります。

上のサンプル命式では、壬日亥月月令を得ている上に、亥子の北方合があり身旺の度合いが大きい命式です。

しかし、干合している財星の丁火は通根する巳午未なく力量は最弱です。消えそうな蜃気楼や陽炎のような実態がない弱火です。

この命式では、日干は身旺であり、寒冷な命式であり、この財星の丁火が欲しくて欲しくてしょうがありません。

男女問わず「お金」に対する執着が強く、財を手に入れたいという欲が強くがめつい傾向が出て来ます。

しかし、財星である丁火は無根で弱くすぐに消えてしまう蜃気楼のような実態(力量)のない存在ですから、身旺の日干は財星を追いかけて手に入れようとしますが、かえって財星を潰して失いやすい現象を生じます。逃げ水や蜃気楼のように追いかけても追いかけても雲を掴むようなものです。

お金が欲しくて欲しくて楽して稼ごうとするのですが、入るお金以上に失う(出て行く)お金のほうが多いか、財を手に入れたと思った途端にごっそり失われるような財運をしています。

男性の場合は色情型の命式となり女好きの女狂いで、壬丁丁2つの丁火と「妬合」していますから、1人の女性だけでは満足できない人で、常に遊びの愛人があちこちに絶えないタイプとなります。

しかも、壬水は弱い丁火を消し潰してしまう力量の差があり、配偶縁を示す日支にも忌神の子水が入っていますから、女性を自分の欲望と利益のために振り回して剋害する性質が強く、さらには結婚詐欺、ストーカー、家庭内暴力に走らないように十分注意を要します。

ちなみに、「壬丁の干合」は別名「隠匿の合」と呼ばれ、ややこしい厄介で複雑な色情関係を引き起こすと言われていますが、全部がそうではありません。

例えば、女命の日干「壬水」にとって「丁火」は財星であり、単なるお金の星であり、色情(男女)の意味はありませんし、

男命の日干「丁火」にとって「壬水」は官殺であり、単に仕事問題を暗示する星でしかなく、色情の意味はありません。

・日干が何であり、男性なのか女性なのか
・干合する相手の十干が何であるか?
・その通変は「財」なのか「官殺」なのか?

ということをよくよく精査しないまま、「壬丁の干合」だけ見てすぐに「色情問題」と言うのは「ど素人の四柱推命」です。

さて、陽干の日干と陰干の財星、陰干の日干と陽干の官殺、など「日干が関わる干合」の場合は、一方的に剋され縛られるか、一方的に相手を剋して振り回そうとするか、いずれかになりやすい傾向があります。

それが本当に「色情問題」を意味する干合であるのかどうかについては、きちんと場合分けをして精査する視点を持たなければダメですね。

こういう「場合分け/分類思考」ができない人は、いつまで経っても四柱推命は上達しないようです。


(4)引っ張り化かし合い/丁々発止型

日干が関わる干合でも、圧倒的に片方だけが強いケースだけでなく、両者の力量が均衡しているか、陰陽の力量差が逆転してしまうケースもあります。

その場合は、シーソーゲームのように両者が引っ張り合う睨み合い、化かし合いが生じてきます。

つまり、本来は相手に振り回されて剋害を受けるところが、日干が身旺で強すぎて「陽干の官殺」の力量が相対的に弱くなって、日干が反発して丁々発止の争い・綱引きを繰り広げたり、

日干が身弱で、相対的に「陰干の財星」の方が強いために、相手を騙して利益を得られると踏んだ財星(カモと思い近寄った女性)に、実際は逆に振り回されて身ぐるみ剥がれたり、というシーソーゲームが起こってきます。

これも、日干と財星/官殺との力量関係によって様々な変化型があり、後天運(大運)による力量変化に応じて綱引きの勝敗は刻々と変化します。


(5)別の五行に変化して化ける干合

5種類の干合は、命式や大運において特定の条件が揃っている場合に限って、まったく違う五行に変化してしまうことがあります。

甲己は、地支に巳午未(や戌辰)が多く、天干に戊己が多ければ、甲は戊土に変化します。
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丙辛は、地支に亥子丑が多く、天干に壬癸が多ければ、丙は壬に、辛は癸に変化します。
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戊癸は、地支に巳午未が多く、天干に丙丁が多ければ、戊は丙に、癸は丁に変化します。
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庚乙は、地支に申酉が多く、天干に庚辛が多ければ、乙は辛に変化します。
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壬丁は、地支に寅卯が多く、天干に甲乙が多ければ、壬は甲に、丁は乙に変化します。
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午巳午

きわめて稀ですが「化格」という特殊格局が成立する場合があり、日干はまったく違う五行に変わってしまいます。

上のサンプル命式だと、日干の癸水は無根で極身弱地支に午巳が並び、天干に丙火が並び、旺火の極みにありますから、戊癸の干合は「化火」してしまい、癸は丁に、戊は丙に姿を変えます。

こういう命式を「化格」(化火格)と言いますが、滅多に成立することが無く天然記念物級に珍しい命式です。



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by astro_suimei | 2017-11-09 00:35 | 十干論 | Comments(0)